@mastersthesis{oai:niconurs.repo.nii.ac.jp:00001049, author = {片野, 吉子}, month = {Mar}, note = {application/pdf, Thesis or Dissertation, 【目的】精神看護学実習において学生は,患者とともに同じ環境の中で時間を共有し,お互いの関係を丁寧に築き,看護実践を進めていく.そのなかで学生-患者の変化を何度も捉えなおし,自らの経験を振り返り,自己の課題を明確にしていく.看護学生が臨地実習を進めていくなかで,学生の学習体験から,精神看護に対する認知がどのように変化したのか明らかにすることを目的とした. 【対象と方法】臨地実習で基礎看護学実習を終了し,専門領域実習において精神看護学実習を経験している看護学生であることを条件として,教育施設の責任者に了承を得,学内で研究の趣旨と目的について一同に会して説明を行ったところ,同意が得られた32名の学生を対象とした.データ収集は,半構成面接により収集した.分析は,対象者から得られたコードをまとめ,意味内容の類似性・相違性に従い分類し,その意味内容をサブカテゴリーとして抽出化(サブカテゴリー化)し、サブカテゴリーを意味内容の類似性・相違性に従いさらに分類し,その意味内容をカテゴリーとして抽出(カテゴリー化)した. 本研究は新潟県立看護大学倫理審査委員会,対象施設倫理委員会の承認を得たうえで実施した. 【結果及び考察】対象者32名にインタビューの結果から,精神看護学実習開始時,開始後の学習体験から語られた内容から精神看護における認知がどのように変化したのか分析を行った. 対象者の年齢は22歳から45歳,平均年齢(標準偏差SD)は,30.0歳(SD6.8歳)であった.学生の入学時背景は,高等学校卒業19名(59.3%),短期大学卒業3名(9.4%),大学卒業4名(12.5%),専門学校卒業6名(18.8%)であった.准看護師経験年数は2~22年,平均経験年数(標準偏差SD)3.4年(SD4.4年)であった. 本研究の結果から,【実習開始時,実習後の患者との関わりにおける認知】,【実習開始時,実習後の患者理解における認知】が明らかになった. 1.【実習開始時,実習後の患者との関わりにおける認知】 1)実習開始時,《今まで経験した関わり方では,患者の思いを引き出せない》から,《治療的コミュニケーション技法の理解》へ認知の変化が明らかになった. 2)実習開始時,《患者との距離感がつかめない》,《患者の症状,行動が分からないため患者に近づけない》から,実習後,《患者にかける言葉の意味を思索》,《対象に応じたコミュニケーション技術の修得》,《患者との適切な距離感の修得》へ認知の変化が明らかになった. 3)実習開始時,《患者への声かけが難しい》,《患者の気持ちや思いを聞くことは難しい》,《精神疾患患者との会話が広がらない》から,《患者の思いを引き出す言葉の選択》,《患者の思いに寄り添うことを理解》,《患者に寄り添うことによる会話の広がり》へ認知の変化が明らかになった. 2.【実習開始時,実習後の患者理解における認知】 1)実習開始時,《幻覚や妄想出現時の患者が捉えられない》から,《幻聴は患者の一部だと解る》へ認知の変化が明らかになった. 2)実習開始時,《患者に何が起きているのかを根拠に結び付けてアセスメントするのが難しい》,《病識や症状について聞くことをためらってしまい情報収集できない》から,《学習と実習内容の一致から患者への視点が定まる》へ認知の変化が明らかになった. 3)実習開始時,《精神疾患患者の全体像を捉えるのは難しい》から,《受け持ち患者の健康面に着目した計画を思考》,《患者参画による計画立案の理解》へ認知の変化が明らかになった. 以上のことから,看護学生が,精神看護学実習に臨む際,精神疾患患者に対して偏見から患者との関わりをもっていた.学生-患者関係を振り返ることにより,幻聴や妄想は患者の一部であり,その症状とうまく付き合いながら生活している一人のひとと認識したことで学生の精神看護に対する認知が変化した.実習での学びと既習の知識が統合することで,学習目標が到達できることから学習の達成感につながり,学生の学びが深まっていく., 平成25年度修了 新潟県立看護大学大学院看護学研究科 修士課程 領域: 地域生活看護学領域 精神看護学 学位授与年月日:平成26年3月14日}, title = {精神看護学実習における看護学生の認知の変化}, year = {2014}, yomi = {カタノ, ヨシコ} }