@article{oai:niconurs.repo.nii.ac.jp:00000557, author = {後田, 穣}, journal = {学長特別研究費研究報告書}, month = {Jun}, note = {精神科リハビリテーションを進める上で精神障害者が恢復へ向かう過程において「障害受容」が重要なキー・コンセプトになることは広く知られている.障害受容については,これまでに身体障害頚城において, Graysonがボディイメージ障害者の障害受容論を唱えたのを始め,Wrightが価値転換論を唱えた.また、国内においては南雲が障害受容とは自己受容と社会受容をあわせ持たなければならないと主張している.精神科額域ではAnthonyの回復モデルがありおおむね価値転換論の立場をとっている.また,筆者自身の臨床での経験からみると,統合失調者の例では,認知障害が基底に存在するため,疾病認知や障害認知を得るまでにかなり時間を要する.当事者たちは現実と非現実の間を翻弄し,失敗を何度も繰り返して言葉では表現できないほどに苦しみあえぐのである.そして,ようやく自己の疾病や障害を認知したときは,挫折感やあきらめに満ちているのである.障害受容とはそのような状況を乗り越えたときに得られる感情的概念ではないかと思う.しかし,その感情的概念とはどういうものでどのように形成されるのか,今のところ明確には示すことができない.人生における価値の転換なのか,また自己受容と社会受容の相互作用についても,どのようなかかわり方をしているのか不明である。実際に精神障害者にとって自らの障害を受容するということはどういうことなのか,そしてどのような過程を経て受容していくのかを探ることは,今後の精神障害者のリハビリテーションに有益であると考える.}, pages = {95--101}, title = {統合失調者の障害受容過程の探究}, volume = {16}, year = {2006} }